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【連載】運営委員リレーエッセイ 第9回「地域運動指導員の役割 -共感からー」

  研究所うんなんは、総勢22名のさまざまなご専門を持つ運営委員の皆様によって支えられています。

 このたび運営委員の皆様にエッセイを執筆していただくことになりました。テーマは「当研究所との関わりやご専門の立場から市民の皆さんに伝えたいことなど」です。


 第9回目は地域運動指導員 高木千織氏によりご執筆いただきました。


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「地域運動指導員の役割 -共感からー」 

高木千織

地域運動指導員


 私たち地域運動指導員は、身体教育医学研究所うんなん主催の地域運動指導員養成講座を受講し、活動に必要な基礎的な知識と技術を学んだ一般市民です。

 どんなことをしているのかというと、住民の皆さんがいつまでも健やかに暮らせるように地域や市で行われる健康づくり・介護予防の取組への支援や実技指導などをしています。具体的には、自分たちの周りの方などへ「今日は天気がいいから一緒に外に出てみんかね。」とか「この頃よく散歩してるね。頑張ってるね。」などの声掛けや、地域で開催される高齢者サロンなどに出向いて、簡単な運動指導、脳トレ、レクリエーション指導をするなどしています。

 私たちは医学的な専門知識をもっているわけでも、運動のスペシャリストでもありません。地域運動指導員養成講座で基本的なことを学んだ程度です。そんな私たちに求められることは何でしょう。それは地域の皆さんに寄り添い、自分たちが学んだことを皆さんと共有し、地域の皆さんの健康への関心を高め、体を動かすことの楽しさ、大切さを感じてもらうことです。

 地域の高齢者サロンでは、参加者の皆さんが無理なく、楽しく、でも少しだけいつもより頑張ってもらうようなことをするように心がけています。私自身の苦手なことや最近失敗したこと、できにくくなったことなどを皆さんに話すと、「私も」「そげそげ」などと共感してもらえることが多く、そこで笑いが起きたり、話が弾んだりします。そこから仲間意識、安心感などが生まれ、一緒にやってみよう、続けてみようの意識が芽生えるように思います。このことが、地域運動指導員の役割ではないかと思います。身近な存在だからこそできることではないでしょうか。

 私はこれからも、地域の皆さんの「いつまでも自分で動ける体でいたい」の願いを応援するため、身体教育医学研究所うんなんのフォローを受けながら、地域運動指導員の仲間と共に、学び合い、協力し合いながら、自分自身の健康にも留意し、楽しく活動を続けていきたいと願っています。

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