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【連載】運営委員リレーエッセイ 第3回「心が動けば体が動く 体が動けば心が動く」

  研究所うんなんは、総勢22名のさまざまなご専門を持つ運営委員の皆様によって支えられています。

 このたび運営委員の皆様にエッセイを執筆していただくことになりました。テーマは「当研究所との関わりやご専門の立場から市民の皆さんに伝えたいことなど」です。


 第3回目はのぞみ保育設計研究所 藤原洋子氏によりご執筆いただきました。


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「心が動けば体が動く 体が動けば心が動く」 

藤原洋子

のぞみ保育設計研究所


 今、たくさんの子ども達が幼稚園、保育所、認定こども園などで先生や友達と一緒に集団生活を送っています。

 私は保育の現場で0歳児から6歳児までの子どもと先生たちの日常の保育を通して、子どもにとってどのような生活や保育が望ましいかについて話し合い考える仕事をしています。

 研究所とのつながりは十数年以上も前から、雲南市教育委員会、子ども政策局に在籍していた時から、子どもの運動発達にかかわる様々な施策についてお世話になってきました。子どもの心と体の発達はとても大切なものです。それを深く考えるための機会と専門的な示唆を今でもいただいています。

 子どもがじっとして何かに真剣に取り組んでいる姿はとても魅力的ですが、本来子ども達は実によく動きます。興味のあるものがあればそれに向かっていきます。やってみたいこと、真似してみたいことがあれば、少々危険なことでもやってみようとし、面白ければ繰り返し取り組みます。高い所も水たまりも泥んこも草花も石ころもみんな遊びの材料です。子どもは自分の身の周りの環境に応じて心と体を動かしています。

 子どもはそんな好奇心の塊ですから一人でも遊びを見つけて遊びます。でもその遊びがもっと面白く楽しくなるのは一緒に遊ぶ相手や仲間がいるときです。一緒に遊ぶ友達の存在は年齢が上がるにしたがって大切で必要なものですが、まず子どもにとって一番の遊び相手はお父さんやお母さん、家族の人たちであり、大人の身体がなによりの遊具だと言われています。どんなおもちゃよりも、もしかしたらゲームよりも面白いかもしれません。なぜならば、そこには肌のぬくもりと笑い声、会話があるからです。私たちが子どもだった頃に一番求めていたものはそれだったと思うからです。

 身近な人たちとの関りや遊びによってもたらされる実体験は子どもの心と体の栄養です。遊びの内容は、時間の長短でもダイナミックな運動遊びばかりでもありません。家の周りを一緒に歩くことやお手伝いも子どもにとっては楽しく嬉しい遊びです。

 私たち大人も時間を作って体を動かしたり、子どもと一緒に遊びましょう。

 『雲南市幼児期運動プログラム』には、子ども達の〝心が動けば体が動く 体が動けば心が動く″とうたってあります。これを忘れずずっと大切にしていってほしいです。そして全ての子ども達が健やかに幸せに育ってほしいと心から願っています。

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